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看護師が働いている医療業界は今、転換期を迎えている

転換期を迎えている医療業界

転換期を迎えている医療業界

先端医療への対応が求められている

医療業界は今、転換期を迎えています。なぜなら、団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて、厚生労働省が病院の再編を行っているからです。再編によって、今まで通っていた病院がなくなったり、同じ治療を続けられなくなる可能性もあります。
高齢者は若い世代に比べて、複数の疾病に罹患しやすくさらに重症化しやすいため医療ニーズはもっと増大していくことでしょう。また、それに伴ってがんやアルツハイマーなどの患者も増えるため、先端医療への対応も今以上に求められるようになります。
医療業界を「病院などの医療機関」「医薬品業界」「医療機器業界」の3つに分類し、それぞれの現状や今後の課題について詳しくみていきましょう。

医療機関の現状と課題

現在、公立病院の経営破綻や医師・看護師不足が大きな問題となっていますが、それは医療機関以外で医師や看護師を求める場が増えているからです。
近年は病院だけではなく、訪問診療などを行うクリニックなども増えています。また、医師の監修やアドバイスを求める医薬品メーカーも多いため、患者の治療以外の分野での働きが期待されています。一方、看護師も訪問看護など医療機関以外での需要が高まっています。より高度な知識と技術、専門性が求められるため今まで以上に厳しいせいか、人材の確保が難しい状況です。高齢者の増加は患者の増加にもつながるため、今後の医療業界の課題は「どうやって人材を確保するのか」ということです。

医薬品業界

医薬品業界は現在、高血圧などの薬剤ニーズは満たされていますが、がんやアルツハイマーといった先進医療を伴う薬剤治療に対する充足度は低くなっています。薬剤治療では満たされていないニーズのことを「アンメット・メディカル・ニーズ」といい、これに対応することが医薬業界の課題です。

医療機器業界

高齢者の増加によって医療機器業界の市場は拡大していくことが予想されます。内視鏡手術やカテーテル治療といった最新医療技術の開発や普及によって、機器の更新が見込めるからです。医療機器はカテーテルや心臓ペースメーカーなどの治療として用いられる治療系医療機器と、内視鏡やCTなどの治療前の診断や測定に用いられる診断系医療機器の2種類に分けられます。
治療系医療機器は研究開発に多額の費用がかかるため資本力の大きい外資系の企業が得意としているため、医療機器市場の約4割は輸入によるものですが、その一方で、診断系医療機器は日本の企業が得意としています。カメラメーカーや電子機器メーカーなど高い技術力を持ったメーカーも参入し、常に進化を目指して研究に励んでいます。優れた機器を導入したい、と考える人は多いため医療機器業界は需要が高く将来性がありますが、商品のクオリティは均一化しているため他社との差別化が課題となりそうです。

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