HOME 看護師の将来を見つめて

2025年問題で将来はどのように変化するのか

まもなく訪れる大きな問題「2025年問題」

まもなく訪れる大きな問題「2025年問題」

スーパー高齢化社会が到来する

第一次ベビーブーム生まれの団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年まであとわずかです。一気に高齢者が増えるため、需要に対応できるだけの医療従事者や介護従事者の確保、医療・介護システムの構築が急がれています。
5人に1人が後期高齢者、というスーパー高齢化社会がやってきますが、高齢者を支える労働力人口が急激に増えるわけではありません。税金や社会保険料を納めて高齢者を支える力の方が少ないため、今までのような医療・介護システムを維持することは厳しいでしょう。医療費は高騰し、病院のベッド数や介護施設が不足する可能性があります。また、高齢者よりも労働力人口が少ないことで年金制度が破綻する恐れもあります。これを受けて、2013年の年金制度改正で支給年齢が段階的に引き上げられることが決まりました。今はまだ移行期間中のため65歳未満でも年金を受け取ることができますが、2030年からは65歳以上しか年金を受け取ることができません。これにより、貧しい高齢者が増加する可能性もあります。

地域主体の体制作りが進められている

こうした懸念を解消するために、国は病院だけではなく地域の開業医や介護事業者、市町村が連携しながら医療・介護を提供する「地域包括ケアシステム」の構築を提唱し、体制作りを進めています。ですが、在宅主体で医療や介護を提供するとなると家族の誰かが高齢者のケアをすることになります。これまでと同じような働き方は難しくなるため、「介護離職」という新たな問題も生み出しています。

その先にある「2040年問題」

「2025年問題」ばかりがピックアップされていますが、高齢者が2025年以降減少するわけではありません。今後も高齢者が増加していくことが予想されているため、2025年以降も高齢者の数は増えること考えられます。そのため、「2025年問題」の次に重要視されているのが、少子化によってさらに労働力人口が減少するにもかかわらず高齢者の数ばかりが増え、それに伴って諸問題が起こるとされる「2040年問題」です。
現在日本の人口は1億人以上ですが、2040年には8,000万人台になるとされています。自治体の消滅やインフラ・国防の整備、国内産業の衰退、など国家の根幹を脅かしかねない問題が発生する可能性がありますが、このような時代を生き抜くには国の形を根本的に変えるしかありません。景気の良かった時代に作られたモデルではなく、今の時代の価値観に合ったものへとチェンジしていかなければならないのです。

看護師の将来を見つめて

記事一覧

ツイッター

自身のキャリアについて悩んでいる人におすすめ