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早期解決が求められている看護師不足の現状について

看護業界の現状に注目

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長く続く看護師不足

看護師の就業者数は年々増えていますが、離職率も毎年11%前後と高いため、需要に供給が追い付いていない状態です。退職理由は人によって違いますが、やはり女性が多い職場のため結婚や妊娠を機に退職する人が多いようです。また、夜勤などのハードな業務についていけない、といった体力的な問題や職場の人間関係などを理由に退職する人も少なくありません。ですが、これらの原因を解決できれば看護師の人手不足はある程度解消できる、ということです。少しでも多くの人材を確保するために早急な看護師の待遇改善が期待されています。

看護師不足になるとどうなる?

「病床あたりの看護師の人数が多いほど患者の安全性は高い」ということが厚生労働省の資料で報告されています。この資料では看護師が1人で患者に対応したときの死亡率を%で表示しています。患者4人に対応した場合を100%とすると、患者が5人の場合は107%、患者が6人の場合は114%、患者が7人の場合は123%、と人数が増えるほど危険度が増していました。つまり、看護師の人数が増えれば患者の安全性は高まる、ということです。これは看護師が患者1人ひとりにしっかりと目を配り、きめ細かいケアができるからでしょう。
看護師の人数が少ないと1人あたりの業務量が増します。シフトに余裕がなくなるため疲労も蓄積してしまうでしょう。疲労はミスを招きやすいため重大な事故につながってしまう可能性もあります。そのような不安を抱えながら仕事を続けることはかなりのストレスになるため、離職の引き金にもなっています。

看護師を目指す人は多い

看護師を目指す人の数は増加の一途をたどっています。看護師になるには看護系の大学や短大、看護学校などで学ばなければなりませんが、1991年に11校しかなかった看護系大学は2014年には226校へと増加し、定員の数も35倍になっています。これは、「国家資格を得て手に職をつけたい」と堅実に考える若者が増えているからです。
確かに、看護師は需要が高く将来性も十分なので職業として選択する若者が多いのも頷けます。ただし、離職者が多いことを考えると仕事に対するモチベーションを維持し続けることの方が大変なのかもしれません。長く働き続けるためには、自分に合った職場をみつけることが重要です。

変化する看護師の活躍の場

看護師といえば、病院や診療所などの医療機関で活躍する姿をイメージする人も多いのではないでしょうか。ですが、社会の変化に応じて看護師の活躍の場も広がっています。
高齢化社会の今、以前よりも在宅医療が普及していることもあり訪問看護ステーションで働く看護師の需要が高まっていますし、看護師を求めている介護施設の数も増える一方です。

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